こくしコラム
『試験筋』(合格に必要なスキル)を意識した考え方の、具体例を見ていきます。
勉強方法「問題構造の理解」「勉強量の目安」「過去との比較」、
解き方「誤文の作られ方」を中心に説明します。
今回取り上げるのは、38回17番(人体の問題)
ヒトの細胞に関する記述である。
最も適当なのはどれか。1つ選べ。
(1)ミトコンドリアは、ミトコンドリア独自のDNAをもつ。
(2)ゴルジ体では、遺伝情報の翻訳が行われる。
(3)リソソームは、たんぱく質の合成を行う。
(4)脂質二重膜は、リン脂質の疎水性部分が外側にある。
(5)細胞周期は、G1期→M期→G2期→S期の順に進行する。
解答 1

【問題構造の理解】
ヒトの細胞に関する記述である。
〇(1)ミトコンドリアは、ミトコンドリア独自のDNAをもつ。
×(2)ゴルジ体では、遺伝情報の翻訳が行われる。
×(3)リソソームは、たんぱく質の合成を行う。
×(4)脂質二重膜は、リン脂質の疎水性部分が外側にある。
×(5)細胞周期は、G1期→M期→G2期→S期の順に進行する。
解答 1
「そもそもの前提知識」
・ヒトはたくさんの細胞が集まってできている
・細胞の中にはいくつかの「細胞小器官」がある
・それぞれの細胞小器官が、それぞれ担当の仕事をしている
まずはこのイメージがないと、どこの話をしているのかわからない。もしイメージできないのなら、そこから振り返ります。テキストや教科書をざっと見たり、ネットで検索したりでOK。
「今回はなにを問われているのか」
(1)細胞小器官であるミトコンドリアの特徴を知っているか?
(2)(3)細胞小器官が、それぞれ担当している仕事を覚えているか?
(4)細胞の膜の構造を知っているか?
(5)細胞の増え方の順番を知っているか?
それぞれの選択肢で問われている内容を、出題者の気持ちになって考えてみます。栄養士として「細胞」に着目したときは、「ここを覚えておいてね」という、出題者のメッセージを受け取る感じです。
【勉強量の目安】
ヒトの細胞に関する記述である。
〇(1)ミトコンドリアは、ミトコンドリア独自のDNAをもつ。
×(2)ゴルジ体では、遺伝情報の翻訳が行われる。
×(3)リソソームは、たんぱく質の合成を行う。
×(4)脂質二重膜は、リン脂質の疎水性部分が外側にある。
×(5)細胞周期は、G1期→M期→G2期→S期の順に進行する。
解答 1
「どこまで詳しく理解するか」
(1)ミトコンドリアは、ミトコンドリア独自のDNAをもつ。→ ○
正文なので、このまま覚えればOKです。
ふつう、細胞の中には「核」があり、核の中に「DNA」がある。僕たちの細胞はこれによって増えます。今回登場したミトコンドリアは、細胞の中にある細胞小器官(工場のようなイメージ)のひとつ。「核」とは別の工場です。でもミトコンドリアは、細胞小器官だけど、独自のDNAをもっています。ようは、「例外」を知っておく、という問題です。
(2)ゴルジ体では、遺伝情報の翻訳が行われる。→ ×
「ゴルジ体では、たんぱく質の修飾、輸送、分泌などが行われる。」
「リボソームでは、遺伝情報の翻訳が行われる。」
細胞小器官(工場)の仕事内容の組み合わせ。ゴルジ体は、たんぱく質の修飾、輸送、分泌などを行う場所。たんぱく質の「合成」ではなく、合成されたものを飾り付けて仕上げる、というイメージ。
リボソームは、たんぱく質の合成を行う場所。たんぱく質の合成を「遺伝情報の翻訳」と言い換えています。(これがわからなければ振り返るポイント)
よって、問題文の「遺伝情報の翻訳」を「たんぱく質の合成」と読み替えて、ゴルジ体の仕事は「たんぱく質の合成ではなく、飾り付けだった」という理解までが必要。
(3)リソソームは、たんぱく質の合成を行う。→ ×
「リソソームは、たんぱく質などを分解する。」
リソソームは、分解を担当する細胞小器官。たくさんの分解酵素を持っています。「たんぱく質の合成」は、リボソームの担当。名前が似ているけど別ものです。
また、この問題では、リソソームの仕事が「合成か分解か」を聞いているので、まずはその判断ができればOK。リソソームの詳しい分解方法まで網羅しようとしすぎない。(興味があるなら、ちょっと調べてみると楽しい。でも、覚えないと!とは思わないようにする。)
(4)脂質二重膜は、リン脂質の疎水性部分が外側にある。→ ×
「脂質二重膜は、リン脂質の疎水性部分が内側にある。」
細胞は、基本的に脂質二重膜でできている。脂質二重膜の部分を詳しくみると、リン脂質(リン酸と脂質が結合したもの)でできている。リン脂質は、親水性部分(水となじみやすい)と疎水性部分(水となじみにくい)でできている。この親水性部分と疎水性部分は、向きが決まっている。親水性部分は外側、疎水性部分は内側を向いて、細胞膜を作っている。
この一連の流れの理解が必要。(文字だけではイメージしにくいので、テキストを見たりや画像を検索する)
基礎理解ができれば、覚えるのは「親水性部分は外側向き」「疎水性部分は内側向き」だけでOK。親水性部分が外側を向いているということは、細胞の周りの水分(細胞間液や血液)となじみやすいんだな、と納得できる。
(5)細胞周期は、G1期→M期→G2期→S期の順に進行する。→ ×
「細胞周期は、G1期→S期→G2期→M期の順に進行する。」
それぞれの日本語名を把握する。
G1期(DNA合成準備期)
S期 (DNA合成期)
G2期(分裂準備期)
M期 (分裂期)
まずDNAが増えて、細胞が分裂して、細胞が増える。この順番はイメージできると思うので、あとはアルファベットと一致させる。今回の場合だと、「Sが合成」もしくは「Mが分裂」だけわかれば判断できる。
ちなみに、Gは「Gap(隙間)」、Sは「Synthesis(合成)」、Mは「Mitosis(有糸分裂)」の略。
あまり詳しく調べすぎず、でも質問には答えられる、というラインを意識しながら勉強する。
「隣りにはどんな知識があるか」
細胞の中に存在するものには、選択肢に登場したもの以外にも、「核」「リボソーム」「小胞体」「中心体」「細胞質」などがある。これらは今回登場したキーワード(ゴルジ体・リソソーム)と横並びの存在だと認識すると、頭が整理しやすい。また、細胞膜には、リン脂質の他にも、たんぱく質やコレステロールが構成物質になっている。これも、細胞膜・リン脂質とセットの情報。
出題されたキーワードを見たとき、だいたいどの分野の、どの辺りの話なのかがイメージできると、頭が整理される。(「東京」と聞いて、関東だな、太平洋が近いな、隣に千葉や神奈川があるな、みたいな感じです)
【過去との比較】
ヒトの細胞に関する記述である。
〇(1)ミトコンドリアは、ミトコンドリア独自のDNAをもつ。
×(2)ゴルジ体では、遺伝情報の翻訳が行われる。
×(3)リソソームは、たんぱく質の合成を行う。
×(4)脂質二重膜は、リン脂質の疎水性部分が外側にある。
×(5)細胞周期は、G1期→M期→G2期→S期の順に進行する。
解答 1
「これまでどんな似た問題が出題されているか」を把握できれば、勉強の効率が変わります。例えば、今回と似た問題は次のようなもの。
26回21番
ヒトの細胞に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)リソソームでは、ATPの合成が行われる。
(2)細胞膜のリン脂質は、親水性部分が向き合って二重層をつくる。
(3)ゴルジ体では、遺伝情報の転写が行われる。
(4)滑面小胞体では、脂質の代謝が行われる。
(5)細胞内液のNa+濃度は、細胞外液より高い。
解答4
27回21番
ヒトの細胞小器官に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)リソソームでは、グリコーゲンの合成が行われる。
(2)滑面小胞体では、遺伝情報の転写が行われる。
(3)粗面小胞体では、たんぱく質の合成が行われる。
(4)ゴルジ体では、ATPの合成が行われる。
(5)ミトコンドリアでは、糖新生が行われる。
解答3
29回21番
ヒトの細胞の構造と機能に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)ミトコンドリアでは、解糖系の反応が進行する。
(2)粗面小胞体では、ステロイドホルモンの合成が行われる。
(3)ゴルジ体では、脂肪酸の分解が行われる。
(4)リソソームでは、糖新生が行われる。
(5)iPS細胞(人工多能性幹細胞)は、神経細胞に分化できる。
解答5
32回18番
細胞内での代謝とそれが行われる部位の組合せである。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)クエン酸回路 — 細胞質ゾル
(2)β酸化 — リボソーム
(3)たんぱく質合成 — プロテアソーム
(4)電子伝達系 — ミトコンドリア
(5)解糖 — ゴルジ体
解答4
20回29番
DNAに関する記述である。
正しいのはどれか。
(1)細胞周期を通して、DNA量は変化しない。
(2)ミトコンドリア内のDNAは、線状1本鎖である。
(3)テロメアは、細胞分裂にしたがって長くなる。
(4)DNAが制限酵素で切断される過程は、スプライシングと呼ばれる。
(5)組み換えDNA(recombinantDNA)技術によりインスリンが生産されている。
解答5
「ヒトの細胞に関する問題」の、覚えるべき範囲や、理解する深さがより明確になります。また、数年ぶりにほぼ同じ選択肢が出題されたり、新出の選択肢っぽいけれど、10年前に出題されている、というものもあるので、新しい試験に対する予想問題的な側面もあります。(問題集を探すときは、こういうまとめ方をしているものがオススメです。僕は女子栄養大学の過去問集を使っていました。)
【誤文の作られ方】
ヒトの細胞に関する記述である。
〇(1)ミトコンドリアは、ミトコンドリア独自のDNAをもつ。
×(2)ゴルジ体では、遺伝情報の翻訳が行われる。
×(3)リソソームは、たんぱく質の合成を行う。
×(4)脂質二重膜は、リン脂質の疎水性部分が外側にある。
×(5)細胞周期は、G1期→M期→G2期→S期の順に進行する。
(2)ゴルジ体では、遺伝情報の翻訳が行われる。→ ×
「ゴルジ体では、たんぱく質の修飾、輸送、分泌などが行われる。」
「リボソームでは、遺伝情報の翻訳が行われる。」
同じ細胞小器官である「ゴルジ体」と「リボソーム」の仕事内容の入れ替え問題です。なので、どちらかの働きをしっかり思い出せれば、消去法でバツと判断することもできます。(ゴルジ体の働きは忘れたけれど、翻訳はリボソームだったな、など)「片方が思い出せなくても、もう片方で考えてみる」は、選択肢判断の重要なスキル。
(3)リソソームは、たんぱく質の合成を行う。→ ×
「リソソームは、たんぱく質などを分解する。」
「合成」と「分解」という、逆の作用の入れ替え。つまり「リソソームは、たんぱく質の」までは合っているので、早とちりしないように注意。
また、たしか分解はしたはずだけど、「たんぱく質だったっけ?」と考えた場合も注意。今回問われているのはそこではない。こんな場合は、いったんテキストに戻る。
(4)脂質二重膜は、リン脂質の疎水性部分が外側にある。→ ×
「脂質二重膜は、リン脂質の疎水性部分が内側にある。」
「疎水性部分」「親水性部分」と、「内側」「外側」との組み合わせ&入れ替え問題。
疎水性と親水性、どちらを軸に考えてもいいけれど、どちらかを確実に覚えておく必要がある。こういうとき、「周りにある水となじむために、親水性が外側」などの理由があると判断しやすい。
(5)細胞周期は、G1期→M期→G2期→S期の順に進行する。→ ×
「細胞周期は、G1期→S期→G2期→M期の順に進行する。」
「S期」と「M期」の入れ替え問題。S「Synthesis(合成)」、M「Mitosis(有糸分裂)」どちらかで覚えてもいい。
ゴロ合わせ的に覚えるなら、「ジス(G1S)マークを付ける、実務(ジツム/G2M)」などでどうぞ。
以上、過去問を使って勉強するときの、具体的な考え方でした。ぜんぶじゃなくても、使えるところを使って、より楽しく勉強を進めてください!
今日も勉強おつかれさまです。marcy
受験勉強をしているとき、過去問を10年分以上解いた。第29回試験で合格してからも、毎年新しい試験問題を解いている。ずっと様子を見ていると、毎回問題が変わり、新しく出題される内容が一定数あることがわかる。今でも「まだまだ知らないことがあるなぁ」と思うけれど、それでも合格ライン(120/200点)は超える。
もちろん、単純な暗記部分は使わないと忘れるし、新しい調査結果や制度変更の知らない部分もあるのだけれど、それでもある程度答えられるのは、真剣に受験勉強をしたことで鍛えられた「試験に対応する筋力」のようなものがあるからかな、と思う。
今回は問題を解きながら感じた、合格に必要な「筋力」を改めて考えてみた。
・大項目(3つ)と土台(1つ)
1[知識量]
問題で問われている範囲を知っているかどうか
2[勉強方法]
問題で問われることを答えられるように理解して勉強したか
3[解き方]
問題(マークシート/選択肢)に対応した頭の使い方ができるか
0[続ける]
勉強を続ける環境やモチベーションという土台
あたりまえだけど、国試のガイドラインに載っている範囲の知識を、広く、深く理解して覚えれば、問題は解ける。
なので、[知識量]で広さを、[勉強方法]で深さを意識して、[続ける]でその量を増やす。そして、うまい[解き方]で正解を選ぶ。
これが、全体的な勉強態度のイメージ。言い換えるなら、「ひたすら暗記で詰め込む」ではない。
もちろん、暗記を繰り返して、いちばん脂がのっている状態で試験に挑めば、合格することもできると思うけど、試験のあとすぐ忘れてしまう(合格のためだけの勉強になってしまう)のと、過程がおもしろくない。どうせ好きなことを学ぶのなら、道中も楽しく行きたい。
1.知識量
管理栄養士国家試験のむずかしさのひとつは、「範囲の広さ」だと思う。試験ガイドラインでは10個の分野があるし、そこに含まれる「〜学」で数えると、もっとある。
【ガイドラインで提示されている分野】
・社会・環境と健康
・人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
・食べ物と健康
・基礎栄養学
・応用栄養学
・栄養教育論
・臨床栄養学
・公衆栄養学
・給食経営管理論
・応用力試験
【ガイドラインの分野に含まれる科目】
・社会・環境と健康(健康管理概論・公衆衛生学)
・人体の構造と機能及び疾病の成り立ち(解剖生理学・生化学・病理学)
・食べ物と健康(食品学・食品加工学・食品衛生学・調理学)
・基礎栄養学(栄養学総論)
・応用栄養学(栄養学各論)
・栄養教育論(栄養指導論)
・臨床栄養学
・公衆栄養学
・給食経営管理論
・応用力試験(上記の様々な科目がミックス)
この中でも「人体の構造」や「基礎栄養学」の一部は、内容がつながっているので、関連して覚えたり解いたりすることができる。けれど、その知識で「社会」は解けない。ここはシンプルに、「いかに知っている範囲を増やすか」にかかっている。
でもだからと言って、教科書を片っ端から読んで覚えるというのは、オススメしにくい。それこそ量が多すぎるし、教科書は試験のために作られたものではないので、出題箇所がはっきりしない。
なので、ここで活用するのが「過去問」。過去問は、教科書に載っている内容の中から、「出題された実績がある内容集」でもある。
また、試験には「毎年のように出題される基礎部分」があるので、これを把握するのにもちょうど良い。僕の実感としては、この基礎部分の問題で、だいたい6割(合格ライン分)ある。
つまり、知識の範囲を広げつつ、その重心を掴むのに、過去問はちょうどいい。
基本的に過去10年分(2000問)をある程度理解して覚えれば、ほぼ合格できると思う。これが、目指す知識量。

2.勉強方法
試験対策の勉強というのは、「問題で問われている内容を答えられるようにすること」だと思う。(管理栄養士国家試験の場合、選択肢の文章が、正しいか・間違っているかを判断できればいい)
これに対して、学問的な勉強というのは、存在する知識が、ほぼ無限にある。例えば「細胞」について勉強(研究)するにしても、一生じゃ足りない。
なので、ひとつの問いに対しても、分母の知識(学問的な知識)と、分子の知識(試験で問われている知識)があり、いかに分子の知識に集中して学ぶかが、試験対策の勉強だと思う。この精度がわるいと、教科書を一冊読んだのに、出題される内容がほとんどなかった、となる。
なので、ここでも「過去問」が役立つ。過去問で出題された知識を起点にして知識を広げることが、「問題で問われることを答えられるように理解して勉強したか」につながる。
また、過去問を使って勉強を進めるときにも、コツがあると思う。これも3つ。
1.問題構造の理解
・そもそもの前提知識を把握する
・今回はなにを問われているのかを意識する
2.勉強量の目安
・どこまで詳しく理解するかの区切りをつける
・隣りにはどんな知識があるかをセットで把握する
3.過去との比較
・これまでどんな似た問題が出題されているかを把握する
これらを意識することで、ひとつの過去問から最大限、試験用の知識が把握できる。ぜんぶカンペキにやろうとすると、たいへんさが勝って勉強が進まなくなるので注意だけれど、ポイントを意識しておくのは大切だなと思う。

3.解き方
試験問題には、独特の構造やパターンがある。これは「誤文の作られ方」とも言える。
例えば、「増加」と「減少」が反対になっていたり、選択肢間の組み合わせが入れ替えになっていたり、正解とは反対の作用をするホルモンの名前が書かれていたり、ちょうど計算間違いをしたときに出る値が選択肢に用意されていたり、などがある。
実際の問題に出合わないと実感しにくい部分ではあるけれど、ようは、「問題のでき方(誤文の作られ方)」を知っていると、それ自体が「ヒント」になって答えやすくなる、ということ。「試験問題を正解する」という場面においては、この意識があるだけで、かなり難易度が変わると思う。
また、「問題を解く時間(選択肢を判断する時間)」も、大事な解き方スキルに含まれる。試験本番は、午前午後を合わせて約5時間。1問当たりで考えると、約1分30秒。選択肢1つ当たりだと、約18秒。このペースで答えていく判断力が必要になる。
言い換えると、1つの問題をじっくり5分かけて考えて正解できたとしても、試験本番では「正解できていない」と捉えておく方が無難。もちろん、はじめからそんなペースで答えるのはむずかしいけれど、最終目標として、このペースを目指して勉強するかどうかは、大きな違いが出ると思う。(試験本番で、答えられる問題は多かったけれど、時間が足りなくてぜんぶ解けなかった、ということをよく聞いた。)
「問題のでき方(誤文の作られ方)」と「問題を解く時間(選択肢を判断する時間)」は、知識や勉強方法とちがって意識されにくいけれど、ここでつまずく人も多い。
「試験問題に対応した頭の使い方」も、大事なポイント。

0.続ける
これまた当たり前だけど、「知識量・勉強方法・解き方」の3つの筋力は、勉強を続けないと鍛えられない。むしろ続けさえすれば、しぜんと筋力はついていく。これまでの説明は、続けるときに「より適切に筋トレするために意識しておくおまけ」くらいの感覚でもいい。とりあえず、続けることが大事だし、これが一番むずかしいとも言える。
このむずかしい「続ける」を続けるために必要なのが、「計画」と「理由」。
「計画」は、「1日10問解く」とか「10ページ読む」とか「30分勉強する」とか、とりあえず具体的な数字で管理できるもの。また、計画通り進まなかったとしても、その都度「計画を立て直すこと」が大切。計画が守れなかったことよりも、計画を立てない・立て直さなかったことの方が、勉強にはマイナスの影響がでると思っておく。(僕も、「1日にこれくらいなら解けるか」と、いろいろ修正しながらやっていた。)
「理由」は、なんのために勉強するのか、合格したあとにどうしたいのかなど、試験合格をゴールにしないための意識。管理栄養士職で転職する、今の職場で手当をもらって給料を上げる、学んだ知識で家族に貢献する、合格することで自分に自信をつけるなど、なんでもいい。そこに貴賎はない。(僕は、合格が直接仕事に関係していたけれど、わりと「よりたくさんのことが知れるから」というモチベーションが大きかった。)
そして、「続ける」を筋力として捉えるなら、1日でも早くはじめる方がいい。ジムでカラダを鍛える習慣をつけるのはハードルが高いけれど、散歩をしてカラダを動かすことは今すぐできる。そんなイメージで、まずははじめてみるのが大事だと思う。途中で止まったら、また計画を立て直せばいい。
以上が、改めて考えた「合格に必要な筋力」でした。まとめるとこんな感じです。
