2025.11.18(火)

最初から最後までやるということ。

自炊をしている人は幸福度が高い、という研究結果があるらしい。まぁひとつの結果なので、参考程度にというくらいでいいと思うのだけど、どうやらそれによると、「食が大事だ」ということではなく、「最初から最後までやること」が効いているらしい。
自炊の場合は、自分で材料を調達し、作って食べて片付ける。そのトータルに関わるということが、幸せを作っていると。(なので家庭菜園で食材から育てている人はもっと効果が高い。)

思えば、現代のほとんどの仕事は分業で、最初から最後までを担当することはない。なんなら趣味においても、できるだけめんどうなことを省いて、おいしいところだけを提供している商品が多い。売る側からすれば、短期間でおいしいところをいろいろ食べるのが幸せだと思ってもらう方が有利なので、そりゃぁその傾向にはなる。

身近なことで思い浮かべると、最近流行っているし、ウチでも作っているZINEは、企画から制作販売までを基本的に自分たちでやるものなので、自炊に近いものがある。なぜ今どき紙なのか?とか言われるけれど、媒体の種類とか自己表現とかではなく、トータルで関わるというところのおもしろさは、中心にあるんじゃないかなぁ。

もちろん、あらゆる事にトータルで関わるのはむずかしいけれど、「できるだけ最初から最後まで関わるようにする」という意識は、ものごとをおもしろくする指標になりそうだ。旅行とかとくに。

今年も、柿を干した。干し柿の味だけを得たいなら、買って食べればいいのだけど、このできあがるまでの期間というのが、味覚的なおいしさの外にあるおもしろさを作っている。

手間や面倒な部分というのは、そこだけを切り取るから、手間や面倒な部分になるのだろう。全体の一部として捉えれば、ちゃんと役割がある。

今日もお越しいただき、ありがとうございます。そう思いながら、食後の皿洗いをしている。

記念日いい家の日
元号令和7
和風月名霜月
二十四節季立冬
七十二候金盞香
六曜先勝
旧暦9月29日

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